ニュースではあまり取り上げられませんが、磯釣りは、海水浴やレジャーボートについで事故の多いジャンルです。
渡船（瀬渡し船）から岩場への乗り降りの際、正しい乗り降り法=「段取り＆確認」を遵守しないと怪我や荷物落下などの事故につながります。足場が悪いため底にフェルトピンの付いた磯専用シューズは必須アイテムですし、海上保安庁の規則に沿ったライフジャケット着用は磯釣り師の義務でもあります。離島の天候（風や海の状態）は30分で急変します。前線の位置を把握し、天候が下り坂の場合には、いつでも緊急撤収できるよう荷物をまとめておくことも必要です。エドが主催する「磯釣り会」には、ベテランから初心者に近い人まで、技量や経験値の異なる釣り人が30～40人ほど参加します。あちこちの磯に散らばった参加者の状況を見て回ることは大会会長としての責務であり、そのためエドは竿を出すことはできません。釣り保険には加入していますが、「事故のないように楽しく釣りをしてください。それでは行ってらっしゃい」が、出船前の挨拶訓示となっています。

クルマの運転もそうですが、初心者から中級者に至る過程の前半に事故は起きやすいと言われています。
磯釣りにしても「しかり！」。海=磯釣りに慣れてきた頃がもっとも危険な時期なのです。エドも磯から2回落水しています。ベテランになっても、基本動作＆基本事項を忘れないことが肝心だと考えます「初心忘るべからず！」。交通安全の講演会で、エドは「だろう運転はヤメよう。かもしれない？運転に切り替えれば事故は防げる」と話します。「飛び出さないだろう」ではなく「飛び出すかもしれない」と思えば心構えがちがってきます。「倒れないだろう」ではなく「倒れるかもしれない」。「受け取ってくれるだろう」ではなく「受け取っていないかもしれない」。大事なのは『声掛け』と『確認』ではないでしょうか。